小学生の時のこと
ウチの父親は長男
行事ごとがあると父親の兄弟が我が家に集まる
正月と法事の時は仕出し屋さんのお膳での食事会
食事会とは名ばかりで酒屋さんに配達してもらったケースのビールを飲み尽くす
ほどの宴会
ある年のこと
父親の弟夫婦が2人目が欲しいけど中々出来ないという話をキッカケに種がどう
した畑がどうしたという話で盛り上がり一同爆笑
小学生の僕にはちんぷんかんな話でしたが「何のことやろ?」と記憶に残りまし
た
中学生の時のこと
両親が用事で出かけなければならなくなり兄は部活で不在
親が出席予定やった町内会の食事会に出るように言い渡される
今ほどではないですが当時も高齢社会の京都市
ですが食事会に出てみると高齢者はおらずアラサーやアラフォーの若手の人た
ちだけ
和やかに始まった食事会ですがお酒が入ると夫婦の夜の営みの話に…
さすがに何を話しているか分かります
アホな男子中学生の下ネタとはレベルの違う生々しい話
多分ですけど顔を赤くして俯いていたと思います
そのことに気づいた人が「子どもがいるんやから」
諭してくれたのかと思たら「そやな」で全員爆笑
高校生の時のことです
学校かバイトか忘れましたが昼に家に戻ると誰もいない
夜まで誰も帰って来ないのをええことに昼風呂としゃれこむ
何時もと違う人工的な灯りのいらないお風呂は気持ちいい
風呂上りに涼む
と書くと普通のことですが普通ではないことになりました
京都の長屋に住んだことのある人なら分かると思いますが長屋の裏は外界と隔
絶された世界
特に我が家の裏は家ではなく施設でしたので人目を気にする必要がない
そして長屋には風呂はないので増築でつくられた
独立した脱衣所をつくるスペースはなく母屋とつながる廊下が脱衣所
家族がいる時はカーテンを閉めますが誰もいないのでカーテンも掃き出し窓も
開け放ち全裸で解放感を満喫
しばらくすると何やら視線を感じる
その方向を見て見ると隣の家の物干し場から奥さんがこちらを見ている
僕が気づいたことに気づかない
男の裸で見るとこは決まっているからでしょう
女子と付き合うどころかマトモに会話したことすらないうぶな高校生
隣の奥さんに裸をガン見される状況は蛇に睨まれた蛙
どうやってピンチを脱したか記憶にない
当時は恥ずかしてしょうがなかったですが今となってはええ思い出です
もしかしたら旦那さん以外で見た最後の男の裸かも
僕なんかで良かったのかなと思たりします
昔は良かったというのは好きではないですがこういうことに関しては今と違い
大らかで良かった
キレイごとで取り繕わず自分に素直な分だけ今よりはいい
そんなわけで最後の件で思うことがあります
タイムマシンで過去に戻れるとしたら戻りたい過去の一つ
今の自分が過去の自分にお風呂に入る前にレクチャー
言うても自分ですから説得するのはお手の物
覗かれた被害者ではなく奥さんにドッキリを仕掛ける加害者にさせる
過去の僕が何をしようが奥さんは誰にも言えない
自分が覗きをしていたことを吐露することになりますから
負けない博打みたいなもん
そして今の僕は奥さんのリアクションを見て笑う
我ながらサイテーやと思います、ハイ
