https://www.pakutaso.com/20260436097post-56952.html
ネットの雑多な情報を「裏付けがない」「デマ」と見下し、
「我々マスコミは厳密に情報を精査している」
と胸を張る報道機関の姿勢を見るたびに、
思わず「どの口が言うてんねん」
と画面に突っ込みたくなる。
思い返せば、
神戸の児童連続殺傷事件の初期に報じられた
「怪しい成人男女」とは何だったのか。
多分、男性はゴミの不法投棄(笑)。
王将社長の射殺事件でドヤ顔で流された
「中国人の女殺し屋」はどこへ行ったのか。
果ては近頃のGMOへのサイバー攻撃報道だ。
最初は「単独犯」だと断定し、
特定まで間近とほのめかしていたくせに、
北朝鮮関与説が浮上した途端、
「単独犯を装った新手の犯行の予行演習」
とコロッと自説を曲げてみせる。
自分たちの見立てが外れても反省も釈明もなく、
ぬけぬけと語り口を変える。
そんな「精査された情報」に付き合わされる側は
たまったものではない。
だが、世の中捨てたものでもない。
夕方に耳を傾けるNHK大阪の
『関西ラジオワイド』を聴いていると、
本来の報道のあるべき姿に触れた心地がして、
少しだけ胸がすく。
先週の放送でも、
サイバー攻撃について専門家が出演していたが、
聴く者の不安を煽るような言葉は一切使わず、
「今なにが起きているのか」
「何が分かっていて、何が未解明なのか」
を冷静に語ってくれた。
我が家で「電話に出たらすぐに切れる」
気味の悪い現象が何度かあり首をひねっていたのだが、
その専門家の客観的な解説を聴いて
「なるほど、そういうことか」
とモヤモヤが一気にスッキリした。
この番組の「本音と良識」に救われたのは、
何も今回が初めてではない。
あのコロナ禍の渦中にも同じようなことがあった。
感染者を受け入れていた病院の医師がゲスト出演し、
医療現場の窮状を淡々と、
しかし冷静に語っていた。
ところが番組の最後、
ずっと抑えていた感情が溢れ出たのか、
「自分だけ助かりたい一心で~」
と自分勝手な人たちに対する怒りを、
静かに、しかし激しくぶちまけた。
現場の最前線に立つ人間の切実な叫びに、
思わず居住まいを正したのを覚えている。
さらに痺れたのは、アナウンサーの対応だ。
コロナの初期に
「こんな時に何時も通りの放送をしているのは何事だ」
という苦情が届いていることをわざわざ紹介した上で、
「こういう時だからこそ~」と、
毅然とした態度で切って捨てて見せた。
受け手の不安を煽り視聴率を稼ごうとする
民放のワイドショーを尻目に、
淡々と事実を積み重ね、
時に現場の生の言葉と強い矜持を見せる公共放送。
「ネットよりマスコミ」などと大風呂敷を広げる
大手新聞やテレビ局を横目に、
夕方のラジオから流れる良識に耳を傾けながら、
「公共放送が民放を完全に凌駕しとるな」と、
ひとり苦笑いする今日この頃である。
