https://www.pakutaso.com/20220613179post-41091.html
れるのを観てて思い出したことがあります
僕が大学生の時のこと
大学の終業時間とバイトの入り時間の隙間を埋めることをしなければなりませんでした
そのお陰で思い出深いお店に出会えました
京都は西洞院の七条を上がったことにある普通の家に喫茶店の看板
戸を開けて店の中を目にした時に心を鷲掴みにされました
昔ながらの京都の長屋のような住宅
表の間を潰して軽自動車が入るぐらいの車庫にした
旦那さんが仕事を引退し車にも乗らなくなった
奥さんが使わなくなった車庫で喫茶店を開業
とはいえ細々とするつもりなので手を入れない
知り合いから譲り受けたであろう年季の入ったテーブルとイスが置かれているだけ
僕の想像ですが当たらずも遠からずやと思います
店にいるのは女主人と女主人の友だち数人
高校生の孫がいると言われていたので僕の祖父母と変わらない年代
西洞院通の喧騒と隔絶された異空間のよう
真っ当な人間なら黙って戸を閉めて去るでしょう
ですが大友克洋さんの「童夢」を思い起こさせる世界観に魅了された僕は足繁く通うよう
になりました
そして女主人も女主人の友だちも異分子の僕を排除するのではなく歓待してくれました
ただ蜜月期間は長くは続きませんでした
昨日書いた困ったことが起きて身体の自由を失い天井を見つめるだけの日々
自由を取り戻した時には店のことをスッカリ忘れていました
長い時を経て思い出し行ってみたら看板は撤去され普通の家に…
突然姿を消した非礼を詫びることが出来なかったことを今も悔やんでいます
人生で一番好きなお店やっただけに尚更です
こういうお店には平気で入れるのに今時のオシャレなお店にはビビッて入れないオッサン
の思い出話でした
